読書の話 PR

【読書】10月に読んだ本。大好きなものを目で楽しめる本は栄養になる。

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こんにちは、管理人の野々蘭(ののらん)です。

先月は読了本の記事を書くまでに時間が空いてしまい、読んだ本の記憶を引っ張り出すのに少し苦労しました。

そんなわけで、今回こそ忘れないうちに、先月読んだ本の中からとくに印象に残った本をご紹介したいと思います(と言いつつもう7日ですが…)。

野々蘭

今回紹介する本はすべて紙の本で読みました!

積ん読の本/石井千湖

みなさんは「積ん読」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?

まだ読んでいないけれど興味のある本がたくさん積まれているなんて、なんて贅沢だろう!とポジティブに感じる人もいれば、買ったのに読めていない本があることに罪悪感を感じたり、「世の中にはこんなにも読みたい本があるのに、全然読み切れないじゃないか」という絶望を感じているかもしれません。

ちなみに私は全部当てはまります(笑)

さて、この本はそんな「積ん読」をテーマに、作家さんや著名な読書家12名にインタビューをしつつ、実際に家などで積まれた本たちの様子を写真で見せてくれます。

これがもう圧巻で、棚の耐荷重量は大丈夫なのだろうかとか、この人は本のために家賃を払っているのではないかとか、読みたい本があっても二度と見つからないのでは?と思ってしまうようなお宅ばかりです(実際に、引越しの苦労話なんかも出てきました)。

でも、一定数いるであろう「人の本棚を見るのが好き」な方には、眼福以外のなにものでもない本ではないでしょうか(笑)

個人的には、作家の角田光代さんのご自宅(もはや私設図書館)があまりに素敵過ぎて憧れましたし、最近よくYouTubeでお見掛けしていたマライ・メントラインさんの、ドイツの読書事情のお話も面白かったです。

見ているだけで読書欲(積ん読欲?)が高まる本なので、是非また別の方々にインタビューをして、第2弾をつくっていただきたいなと思いました!

理想(仮) ちゃんと迷って、ちゃんとなりたい自分になる方法/本橋へいすけ

まるで正式なタイトルが決まらないまま出してしまった本、みたいに思われるかもしれませんが、そんなことはありません(笑)

本書では、「自分のやりたいことって何?」、「この目標って正しいのかな」、「●●さんみたいな強みが私にもあればいいのに…」なんてモヤモヤに振り回されている人、とくに真面目で完璧主義な人にむけて、「ゴールは探すのではなく“(仮)”でいいから作ろう」ということを提唱しています。

著者はfeppiness株式会社CEO、ライフコーチ、コンサルタントをされている本橋へいすけさん。

私のブログ読者さんには手帳好きな方が多いと思うので、『pure life diay』という手帳の考案者と言った方が伝わるかもしれません。

▲私も今年(2025年版)を初めて購入していました。
メイン使いはしていませんが、ワークなどが豊富で、本書の内容とも通ずるところがある手帳です。
まさに自分と向き合ってみたい人、理想に近づきたいけどストイックすぎるのは苦手…という方にオススメです。

昨今は「自分のやりたいことを見つけよう!」、「自分にどんな才能があるのか知ろう!」みたいな本を見かけることが増えた気がします。
「MBTI診断」などの性格診断も人気ですよね。

私を含め、みんな世の中でどう生きていったらいいのか、不安なんじゃないかと思います。
変化が早すぎて取り残される恐怖もあるし、ネットを開けばたくさんのすごい人が目に入って、なんとか自分が活躍できたり生きやすくなる道しるべが欲しい…。

だから「自分を知る」、「やりたいこと探し」、「天職の見つけ方」みたいなテーマに惹かれるんじゃないでしょうか(そしてそういった本がたくさん生まれると)。

私もこの手の本があると、ついついすがるように読んでしまうのですが、あまり活かせなかったり、読んで満足してしまうことが多いです(笑)

本書がいいなぁと思うのは、まず前半で、今「やりたいこと探し」に苦しんでいたり、漠然と「なにか夢や目標が欲しい」、あるいは「やりたいことや目標がない自分はダメなのか」と不安になっている人にむけてページを割いているところです。

とくに第2章の『「理想」や「夢」が見つかっていない人が知っておくべきこと』は、これらからやりたいことや目標を見つけたい人、それらが見つかっていないことで焦っている人にむけて、大事な点や注意点などを丁寧に解説しています。

いきなり自己分析ワークなどから入るのではなく、「完璧な目標じゃなくて(仮)でいい」、「人生100年時代、やりたいことが一生変わらないなんてことはない」、「理想がある自分もない自分も肯定していい、どちらが偉いとかでもない」といったことを教えてくれます。
この“そもそも”の部分がけっこう大事であり、少し肩の力を抜いてくれるという意味でも読んで良かったなぁと。

『pure life diay』もそうですが、全体的に優しい雰囲気で、真面目で完璧主義(だからこそなかなか動き出せない)な人に寄り添ってくれるところが素敵な本だなと思いました。

後半ではいよいよ自分の「強み」について考えたり、「理想(仮)」をつくるステップなどが紹介されています。

こちらは『pure life diay』以外の手帳やノートでも取り入れられるので、年明けからの新手帳に向けて、年末までに読んでみてはいかがでしょうか(笑)

野々蘭

私も後半部分は、年末までにもう一度読み返そうと思っています!

石垣りんの手帳/katsura books

詩人・石垣りんさんが日々書き留めていた日記(手帳)のページがそのまま本になっているという、なかなかにインパクトのある本です。

14歳から55歳で定年退職するまで、日本興業銀行に勤めながら、詩人として活動していた石垣さん。
彼女は職場である銀行が発行する小さな手帳に、日々の出来事を淡々と、ときに詳細に書き続けていました。

私は石垣りんさんのことは存じておらず、この本については、文芸評論家の三宅香帆さんのYouTubeで知りました。

また、彼女が私の住む静岡県に所縁がある方だということも、この本をきっかけに知りました(ご両親の故郷である南伊豆町の図書館に記念室があることや、かつて元旦の初日の出を中継するテレビ静岡の番組で、詩を読まれていたらしいことなど)。

そんな私なので、最初は「手帳」というキーワードに惹かれ、ただなんとなく見てみたいなぁと思い軽い気持ちで手に取りました。

しかし、ドラマチックな物語でも読者を意識したエッセイでもない、ましてや元々知っていたわけでもない人物の手帳なのに、気付けばその人生の記録を夢中になって目で追いかけている自分がいる…!

生きていれば漫画や小説のような急展開がないわけではないけれど、人生の大半は、目の前のことをコツコツやるだけの毎日が分厚く積み重なっていき、いつの間にか進んでいくものなんだなぁと思いました。
上手く言葉に出来ずもどかしいのですが…。

自分の生きている日々に対してはつい、「あまり変わりない」「無意味に過ごしてしまった」と感じがちだけど、このように日々の記録が積み重なって残っていったら、それも無駄ではなかったと思えるようになるだろうか…なんて、少し希望を感じたり。

なんというか、新しい読書体験をしたと感じると共に、やはり誰かの「手帳(日記)」というものには、なにか人を惹きつけるものがあるなと改めて感じました。

自分のリアルな日記がそのまま本になるなんて、私だったらゾっとしてしまうけど…(ろくなこと書いてないから 笑)
淡々とあまり感情をはさまず、かつ長年に渡って書きつづけていた石垣さんだからこそ出来た、貴重な本だと思います。

野々蘭

たまに弟さんへの深い愛情が垣間見えたり、不思議体験?をしたり、締め切りが近いのに書けないという悩みを吐露していいたり…そんなところに思わず注目してしまいました。

そんなわけで、10月に読んだ本の紹介でした。

「積ん読の本」や「石垣りんの手帳」など、10月は自分が好きなもの(本や手帳)をビジュアル的に楽しめる本との出会いが印象的でした。

文章からしか得られない栄養もあれば、写真やヴィジュアルでしか得られない栄養というのもありますよね(すごくオタクっぽい表現ですが…いや、オタクだからいいのか)。
なんならわくわく感やモチベーションみたいなものは、写真など目で見る方が直接的に刺激される気すらします。

また、年末年始が近づいてくると、手帳本や目標達成系の本、人生を見つめなおす本(?)みたいなものが読みたくなってくるのは私だけでしょうか。

ネット通販は注文してから届くまでがいちばんわくわくするのと同じで、一年も実際始まったときりより、年末あたりで「来年こそは最高の一年にするぞ…!」と思っているときがいちばん気合いが入っていて楽しいです(笑)

今もまた時間術に関する本を読んでいるので(とても面白い)、来月になったら紹介したいと思います。

それでは、本日もお付き合いいただきありがとうございました!

¡Nos vemos!(またね!)

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