個人的に力を入れている、同人グッズ制作レビュー第3弾!
今回は満を持して(?)「同人誌」の印刷レビューです。
印刷をお願いしたのは、『ちょ古っ都製本工房』さん。
同人誌の印刷はこれで4冊目となりますが、今回初めてお願いした印刷会社さんです。
実は以前コミティアで出会った作家さんがとても推していて、毎回リピートされていたので、ずっと気になっていたんです。
とにかくリーズナブルで、入稿方法がちょっと珍しい(?)会社さんですが、実際印刷していただいて「これはご紹介しよう!」と思いました。
よければ印刷会社さん選びの参考にしてみてください!
今回も「オススメポイント」と「つまずいたポイント」についてお話しします!
『ちょ古っ都製本工房』さんってどんな会社?
‟古都”京都市にある印刷会社さんであり、少部数(ちょこっと)から対応…というところからきてるお名前なのでしょうか(私の推測です)。
その名のとおり、少部数からの冊子印刷を格安でできる会社さんです。
ホームページを見ていただければ分かると思いますが、オタク向けの同人誌印刷に特化しているというわけではなく、パンフレットやクラスの文集など、様々な用途の小冊子を作られています。
そのため、先述した作家さんに教えて貰っていなかったら、なんとなく「畑違いかしら…」と思ってしまったかもしれません(笑)
そんな感じで、特殊な用紙や加工の種類は多い方ではないですが、名前のとおり「同人誌を気軽にちょこっと作りたい」という方にはオススメです。
ここから先は、略して「ちょ古っ都さん」と呼ばせていただきます。
特徴的なところ
同人誌制作の経験はまだ多くはない私ですが、様々な会社さんを比較する中でも、なかなかユニークな会社さんだなぁと思いました。
- とにかくリーズナブル
- 1冊からの印刷が可能
- 入稿は「PDF」「アナログ原稿」「Word原稿」のみ
- 「断ち切り仕上げ」不要での入稿も可能
①とにかくリーズナブル
先述のとおり、とにかくお財布に優しいです。
「納期に余裕を持たせる程に安くなる」、というのは何処の印刷会社さんもそうだと思いますが、注文内容によっては1冊が80円程度で作れる場合も(※送料は含んでいません)。
とりあえず見積もり計算だけでも試してみてはいかがでしょうか。
②1冊からの印刷が可能
「少部数って言ってもどうせ10冊からとかでしょ?」と思う方もいるかもしれません。
なんと、1冊からの注文が可能です!
印刷代としては割高になりますが、「試しに1冊作ってみたい」とか、「需要はないかもしれないけど、自己満足用として欲しい」みたいな作り方ができるということです。
1冊の次は3冊、5冊、10冊、以降5冊単位での注文が可能なので、仲間内で3冊…なんてのもアリかもしれませんね(笑)
個人的には「需要はあとから出来る」、「正気はさっさと捨てろ」というスタンスで同人誌づくりを楽しんで欲しいですけどね!
(楽しんでると言うより狂ってないか…)
③入稿は「PDF」「アナログ原稿」「Word原稿」のみ
特徴としてかなり大きいのは、この入稿方法ではないでしょうか。
最近ではデジタル原稿が増えてきていて、「PSD」形式や「PNG」形式などで入稿可能な会社さんも多いと思います。
そんな中での「PDFデータ」、「アナログ原稿」、「Word原稿」のみというのは、なかなか珍しいのでは…?
私はアナログ原稿、Word原稿は候補になかったため、必然的に「PDFデータ」一択となりました。
そんなこんなでワタワタした話については、後程ご紹介します(笑)
④「塗り足しなし」での入稿も可能
少し専門的な用語になりますが、同人誌原稿を作る場合、通常「塗り足し」を加えたサイズで原稿を作成します。
例えばA5サイズの本なら、A5サイズに上下左右プラス3mmをしたサイズで作成します。
そのプラスした部分(塗り足し部分)にまで描画することで、製本時の断裁(断ち切り仕上げ)で、ページの端のズレが目立たなくなります。
多くの印刷会社さんでは、この塗り足しを加えたサイズでのテンプレートが配布されていたり、絵が端まであるかに関わらず、塗り足しは必須としている印象です。
しかし、ちょ古っ都さんではこの「断ち切り仕上げ」は必須ではありません。
特にテンプレートも配布しておらず、「断ち切り仕上げを希望する場合」と「しない場合(要するに原稿サイズそのまま)」での入稿を選べるようです。
今回の注文内容と使用ツール
さて、参考までに今回の注文内容です。
製本サイズ | A5サイズ |
製本方法 | 中とじ(真ん中ホチキスどめの製本です) |
印刷方法 | 表紙・本文モノクロ(スタンダード) |
表紙の種類 | 両更クラフト紙・129.5kg(モノクロ印刷) |
本文 | 書籍用紙90kg(淡クリームキンマリ) |
本文に使用した「淡クリームキンマリ」は、名前のとおり淡くクリーム色がかった紙です。
90Kgでも思ったよりしっかりした感じだったので、表紙とのバランスを考えると70Kgでも良かったのかな…?とも思いましたが、「本文の紙が良い!」と褒めてくださった方もいたので、これはこれで良かったです(笑)
実物をお持ちの方は、是非すべすべな紙を触ってみてください(笑)
同人誌制作に使用したツールは、iPad版の「ibisPaint」と、PC版の「CLIP STUDIO PAINT PRO」です。
ざっくりしたラフをiPadで描き、ペン入れ以降はPCのクリスタを使用する流れです。
ここについては現在色々と悩んでいるところで、iPadでもクリスタを使おうか検討中…(サブスク苦手芸人)。
早く「これだ!」っていう作業環境に落ち着きたいです。
おすすめポイント&つまずきポイント
おすすめポイント
おすすめポイントしては、やはり何度も言っているとおり価格の安さ、コストパフォーマンスだと思います。
「シンプルでちょっとした本を作りたいけど、コピー本も案外製本作業が大変だし…」という方にもオススメです。
例えば、私のSNSのフォロワーさんは、手帳関連のネットプリントを配信している方が多くいらっしゃいます。
「不定期で作ってたら結構溜まってきたなぁ」「本にまとめてみたいけど、初めてだから少部数にしたい…」というときに、ちょ古っ都さんを利用してみるのはいかがでしょうか?
もちろん他の会社さんでも良いので作ってもらえたら嬉しいのですが(私が)、後述する「つまずきポイント」が気にならないのであれば、気軽に作りやすい会社さんだと思います!
つまずきポイント
やってまいりました、毎度お馴染み野々蘭大パニックタイムです(笑)
「この人いつもストレートに入稿できず困ってるな…」と思われそうですが、もしかしたら誰かの役に立つかもしれない…という希望を胸に書き残していきたいと思います。
PDF入稿で大パニック
特徴の項目でもお話したとおり、私はこの「PDF入稿」一択でした。
しかし、私が使用しているクリスタPROでは、PDF書き出しに対応していません。
※クリスタEXのみ対応。
以前はそれもあってちょ古っ都さんを諦めていたのですが、どうやらネット上でもPNGデータをPDFに変換できるサービスが色々あるみたいだぞ、という知見を得ました(このアバウトさが大体後に混乱を招くのだ)。
そんなこんなで、実際に完成後、とあるサイトでPNG形式の原稿(複数)を、一つのPDFデータに変換することができました。
ところが…意気揚々とデータを入稿しようとしたところ、エラー表示が出現。
実は、A5サイズで原稿を入稿しなければいけないところ、PDF変換時に勝手にサイズが変更されていたようなのです。
すでに印刷を注文し、あとは入稿のみ!という段階だったため、それはそれは焦りました…。
結局は、PDFのサイズ変換ができるサイトを探し出し、無事入稿することができました。
ただ、実際納品されるまでは「本当にあれで大丈夫だったのか?」と不安でしたね(笑)
結果的には印刷上問題もなく良かったのですが、毎度自分の勉強不足と無鉄砲さに後になって凹みます(-_-)
でも毎回なんとかなってるし(だから調子のるんですね)、また一歩前進したとポジティブに捉えることにします…。
支払い方法は「楽天銀行」への振り込みのみ
支払い方法は、指定の口座(楽天銀行)への銀行振込のみとなっています。
私は普段から楽天銀行を使用しているため簡単でしたが、普段クレジットカード払いや代引きしかしていないとちょっと焦るかもしれません。
念のため先にご確認を!
感想&まとめ
以上、ちょ古っ都製本工房さんでの同人誌制作レビューでした!
まとめるとこんな感じ!
- リーズナブルで気軽に同人誌が作れる
- 同人に特化した会社さんではないけど、シンプルな本を少部数で作りたい人にはオススメ
- お試し感覚で1冊からの印刷が可能
- 入稿は「PDF」「アナログ原稿」「Word原稿」のみなので注意
PDF入稿については、無料のPDF変換サービスでも無事に出来たけど、PDF書き出し対応のツールで原稿を作成するにこしたことはない…というのが私の所感です(そらそうだ)。
※投稿後、ちょ古っ都さんユーザーのフォロワーさんからアドバイスいただきました!
「大体なんとかなる」、大好きな言葉です!(笑)
PDF書き出しできるソフトじゃないという方に朗報ですね!
私自身の本も、特にモアレもなくとても綺麗に印刷していただいたので、結果オーライだと思っております。
少しでも、皆さまの同人誌制作の参考になれば幸いです。
それでは、本日もお付き合いいただきありがとうございました。
そして、「てちょぶん祭り2」にてこちらの本をお迎えくださった皆さまも、本当にありがとうございました!