こんにちは、管理人の野々蘭(ののらん)です。

11月はなんやかんやであまり本が読めませんでした(当社比)。

前回「積ん読の本」という本を紹介しましたが、本当にひたすら読みたい本ばかりが増えていきます…。

【読書】10月に読んだ本。大好きなものを目で楽しめる本は栄養になる。 こんにちは、管理人の野々蘭(ののらん)です。 先月は読了本の記事を書くまでに時間が空いてしまい、読んだ本の記憶を引っ張り出すのに...

というわけで今回は2冊(+α)の本を紹介しようと思います。

野々蘭

最近は紙の本率がちょっと上がっています(なんとなく)。

「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか/三宅香帆

いつもYouTubeで本の爆買いを楽しませていただいている、文芸評論家の三宅香帆さんの本(その表現でいいのか)。

タイトルにもなっている「話が面白い人」というと、単に生まれつき才能や話術がある人なんだろう、と思ってしまいませんか?
そして、自分にはそういった才能がないし…と、諦めがち。
私もそうです(笑)

しかし本書では、話のネタを仕込むために本を読むという姿勢、そして「鑑賞」する技術が大事なんだと伝えています。

私は読みはじめてさっそく、「まえがき」のご友人の言葉にはっとさせれました。

「年齢を重ねると、同じ話しかしなくなる。それは昔のインプットをずっと使いまわしているからだ。自分は同じ話をするおじさんにならないために、本を読んでいるんだ」

P.9

これはグサッときたというか、今の自分にもすでにその片鱗があると思ってしまいました…(たぶん、旦那さんに何度も同じエピソードを聞かせている)。

もちろん、本を読む理由は「単に面白そうだから」、「自分が知りたいことがあるから」、「読んでいる間が楽しいから」など様々です。

ただ、せっかく読むからには一時的に楽しむためだけでなく、いつかのアウトプットにつながるようなインプットにしたいなぁと、改めて思えた言葉でした。

野々蘭

動画とかアニメとかも、昔好きだったものばかり繰り返し見てしまうんですよね…(なんか新しい作品に触れるのって、エネルギーが要るのは私だけでしょうか)。

さて、本書では、三宅さん直伝、物語鑑賞の「五つの技術」が紹介されています。
具体的なことはぜひ本で読んでいただきたいのですが、なにかを読んだり観たりしたときに、以下の五つの視点でネタを“料理”すると良いとのこと。

  1. 〈比較〉ほかの作品と比べる
  2. 〈抽象〉テーマを言葉にする
  3. 〈発見〉書かれていないものを見つける
  4. 〈流行〉時代の共通点として語る
  5. 〈不易〉普遍的なテーマとして語る

これだけでも、「ほうほう…」となかなか面白いヒントになりそうですよね。

そして、各技術の具体例として、三宅さんの過去の「note」などに書かれた書評や見た作品の感想などがまとめられています。

三宅さんの文章が読みやすいのもありますが、単純に「へえ、この作品からこういう発想が出てくるんだ」と感服したり、知らない作品と出会えるブックリストとしても面白かったです。
途中、技術云々のことは忘れて普通に楽しんで読んでました(笑)

ただ、個人的な結論からすると、どの技術も使うためには、まずたくさんの作品に触れていることが大事だなと感じました。

〈比較〉や〈発見〉なんか特にそうかもしれません。

そういう意味でも、「ネタを仕込む」ような気持ちで、様々な作品に触れていくということが、まず最初の入り口なのかなと思いました(インプットが少ない自分への自戒を込めて)。

助六

「話術(トーク)」にフォーカスした本というよりは、「鑑賞技術(どう解釈して伝えるか)」という感じの本なので、ブログやSNSで作品の感想を書きたいという人にもオススメ。

野々蘭

「推しの良さをもっと伝えたいのに、うまく言語化できねぇ!」という方は、同じく三宅さんの著書『「好き」を言語化する技術』も読みやすくていいですよ!

時間のデザイン/井上新八

フリーランスのブックデザイナーとして、20年以上活躍してきた井上新八さんの時間術本。

本を読んで知ったのですが、私も持っている本や、数々のベストセラー本のデザインを手掛けている方でした!

▼たとえば、我が家にあるこれらの本も、井上さんがデザインされているそうです。

過去にも何冊か「習慣化」や「時間術」みたいな本は読んだことがあるのですが、この本はそれらとは一線を画す、とてもユニークな本だと思いました。

井上さんは肩書で「習慣家」と名乗るくらい、毎日とてつもない数の習慣をこなしています。

そして何より面白いのが、必ずしもいわゆる「意識高い」、「生産性うんぬん」みたいな習慣ばかりではなく、スマホゲームや空の写真撮影、食べた納豆の記録をSNSに投稿する…など、「習慣化ってそういうことでも良いんだ!」と思わせてくれる自由さがあります(もちろん、プロ意識が高いお仕事の習慣や、健康的な習慣などもたくさんされています)。

何を隠そう、私がこの本を読んでみようと思ったきっかけは、目次を読んでいたときに目に留まった「時間のデザインが生まれたきっかけ すべては「どうぶつの森」が教えてくれた(1章 P.40)」というタイトルです。

かれこれ「あつまれどうぶつの森」を5年以上やり続けるも、どちらかというとゲームが時間泥棒と化している自分にとっては、思わず食いついてしまうキーワードでした(笑)

野々蘭

井上さんはニンテンドーDSの「おいでよどうぶつの森」が発売以来、推しへの挨拶と水やりを9年間毎日つづけていたそう…!

助六

そこで「おい森」と「日記を書く」をセットにしてみたら、日記も続くようになり、そこからさまざまな行動の習慣化につながっていったんだって。

正直なところ、井上さんご自身がクリエイティブで個性的な方だから、これだけ多くの(ユニークな)習慣が続いているのでは?と思う部分もあるし、働き方や家族構成によっては真似できない部分も多いと思います。

でも、「時間術=時短、娯楽を我慢する、やることを絞る」ではなく、むしろ人生のなかでいかにやりたいことを沢山やるかにフォーカスしているという点で、とても前向きになれる面白い本だと思いました。

とくに創作活動をしている人、フリーランスの人、デザインや発信に携わる人などは、発想力やモチベーションも刺激されると思うので、単なる「時間術・習慣化のノウハウ本」と思わずぜひ一度手にとってみて欲しいです!

野々蘭

趣味(習慣化の記録)ごとにSNSをやっていたり、こんな活動もしてるんだ!?と驚かされるばかりで、そういう部分も読んでいて楽しかったです。

そんなわけで、11月に読んだ本の紹介でした。

読んだ冊数は少なかったけど、今回紹介した本は、どちらもけっこうお気に入りの本になりました。

とくに井上さんの本は一気に読みましたが、来年の計画を立てるときに、もう一度読み直したいなぁと思っています。

あつ森、やり始めるとダラダラ続けてしまうし、最近ポケ森(どうぶつ森ポケットキャンプ)まで始めてしまって、改めて自分でルールを決めなければと思いました…(笑)

残すところ、今年もあと1ヶ月を切りましたね。

寒さのせいかまた足腰に不具合が出はじめていますが、やりたいことがたくさんあるので、ストレッチなどしながら上手いこと乗り切っていきたいと思います!

皆さんも、風邪や天候の変化などにお気を付けてお過ごしください。

それでは、本日もお付き合いいただきありがとうございました!

¡Nos vemos!(またね!)